財産分与で揉める夫婦、夫が住む自宅を妻が差し押さえ。リースバック&セール成功で離婚トラブルを解決
この解決事例の要点
ご相談時期 加藤さんが当社へ相談に来られたのは、離婚により財産分与で揉めていた妻により、自宅を差押えた旨の手紙が裁判所から送られて間もないときでした。 経緯とご相談内容 加藤さんは、奥さんとの間で、離婚に伴う財産分与で揉めていました。たくさんの財産があるというのではなく、唯一の財産、自宅不動産の分配...
ご相談者について
ご相談者 | 加藤哲夫さん(仮名) / 当時 56歳 / 男性 |
---|---|
お住まい | 京都府向日市 |
物件 | 一戸建て |
ご職業 | 会社員 |
ご家族構成 | 独身(妻とは別居中) |
残債務 | 100万円 |
ローン債権者 | 京都信用金庫(地域信用保証) |
ご相談時期
加藤さんが当社へ相談に来られたのは、離婚により財産分与で揉めていた妻により、自宅を差押えた旨の手紙が裁判所から送られて間もないときでした。
経緯とご相談内容
加藤さんは、奥さんとの間で、離婚に伴う財産分与で揉めていました。たくさんの財産があるというのではなく、唯一の財産、自宅不動産の分配について折り合いがつかないことが原因にありました。自宅には相談者である夫・加藤さんが一人住んでいるのですが、売却だけはしたくないと考えていました。そうなれば、当然、加藤さんは別に現金を用意して、妻に支払分ければなりません。しかし、そういったまとまったお金を加藤さんは持っておらず、分割して支払いたいと、妻に申し出たものの、それは却下され、一括して支払うよう求められていました。ちなみに、自宅の資産価値は1000万円で、妻は850万円を財産分与として加藤さんに要求していました。
拉致があかないまま、数ケ月経ったとき、加藤さんの自宅に裁判所から一通の手紙が送られてきました。それは、自宅不動産を仮差押えした旨の内容で、財産分与を主張する妻によるものでした。それを見て、強制的に処分されてしまうのではないかと思い当社へ相談に来られました。
ご相談者の希望
- 自宅には今のまま住み続けたい
- 妻の主張する財産分与850万円を用意して欲しい
解決のための行動と結果
問題解決
財産がある状態で離婚となれば、当然にして財産分与問題が発生します。婚姻期間に築いた財産を清算し、それぞれが別々に暮らすことができるよう財産を分配しなければなりません。奥さんが加藤さんにお金を要求することは当然のことでしょう。また、加藤さんは分割して支払いたいと奥さんに申し出ましたが、奥さんからみれば、今後の生活を安心して送る為にも、まとまったお金をもらうことは非常に意味のあることです。また分割で支払われても、本当に最後まで支払ってくれるのか・・・というリスクを背負うことになります。一括払いでないと認めないという奥さんの主張は当然のことでしょう。
しかし、加藤さんには預金はほとんどなく、自宅を売却しない限り、お金を用意することはできませんでした。
そこで、当社からリースバック&セールという方法を提案しました。リースバック&セールとは自宅を投資家に売却し、家賃を支払いながらそのまま住み続ける。そして、数年後、その投資家から所有権(名義)をまた買い戻すというスキームです。実は、このリースバック&セールは、離婚時における財産分与でよく登場する解決策なのです。
これまで、加藤さんは自宅を「売却する」=「引越しをする」と思っていましたが、リースバック&セールによって、住み続けるかたちで、また買い戻すことができるのなら、これで検討して欲しいということになりました。
ちなみに、加藤さんが買い戻しする際のお金は、退職金をあてがうつもりです。
早速、加藤さんの自宅を850万円で購入してくれる投資家を募集しました。結果、買戻しき、家賃5万円の条件で購入してくれる投資家を見つけることができました。すぐに、奥さんにも伝え、自宅の仮差押えを抹消することができました。
ご相談者の現在
現在、加藤さんは家賃6万円を支払って、これまでの生活環境を全く変えることなく、自宅に住み続けています。離婚問題も解決され、二人は別々の人生を歩まれています。
最後に
今回、任意売却によって奥さんに支払うお金を捻出した訳ですが、実は、任意売却以外に、もう一つ検討しようとしていたことがあります。金融機関から融資をうけてお金を用意するというやり方です。金融機関からの融資はリースバック&セールに比べ、トータルコストが安くつきメリットがあります。しかし、銀行がみる不動産の担保評価や債務者の収入状況、預金、そして年齢などよって融資結果が大きく異なってしまいます。加藤さんの場合は、550万円しか融資を受けることがでず、300万円もの不足が生じるということで、最終、リースバック&セールを選ぶにいたりました。
買戻しを希望する場合は、まず自身が融資を受けることができないかを検討し、それができない場合にリースバック&セールを検討するという順序になることを覚えておいてください。
ちなみに、融資を検討する際の注意点ですが、名の知れた金融機関からお金を借りるようにしてください。というのも、こういったケースにおけるローン商品は主に不動産担保ローンになります。この金融商品を扱う会社というのは怪しい貸金業者が多く存在し、金利も非常に高く、延滞するとさらに20%以上の金利になるという契約内容になっています。これは破綻ありきの融資で、ある意味、破綻された方が儲かるという仕組みになっています。不動産担保ローンを利用する場合は、細心の注意を払って貸金業者を選ぶようにしてください。