夫の独立起業が原因で収入減少。離婚を決めた夫婦が、住宅ローン滞納を任意売却で清算し、それぞれ離婚後の生活を前向きにスタート

この解決事例の要点

マイホームを購入した10年後、IT企業勤務のサラリーマンであるご主人が、奥さまの反対を押し切り独立起業。しかし、仕事は鳴かず飛ばずで収入は半分以下に。節約をする毎日、預金はアっという間に底を突き、保険険までも解約、ついには住宅ローン滞納が離婚の決定打となり、ご相談くださいました。無事に任意売却に成功して住宅ローンを清算、スッキリされ、それぞれ離婚後の生活を前向きにスタートされました。

ご相談者について

ご相談者山田久士さん(仮名) / 当時 46歳 / 男性
お住まい京都府相楽郡精華町
物件一戸建て
ご職業IT系の個人自営主
ご家族構成3人暮らし(妻と子)
残債務約3,000万円
ローン債権者りそな信用保証(りそな銀行)

ご相談の時期

山田さん夫妻が当社へ相談にいらしたのは、お二人が離婚を決意され間もないときでした。また、住宅ローンは滞納2ケ月を越し、銀行から督促状が届いている状況でもありました。

ご相談内容

山田さん夫妻は今から15年前、4,000万円の住宅ローンを組み京都の精華町に新築のマイホームを購入しました。当時、山田さんはIT関連の会社に勤めるサラリーマン、年収は550万円ありました。住宅ローンの返済額は毎月14万円で、返済比率(返済額/手取収入額≒30%)は少し高かったものの、奥さんのパート収入で補うことにしたそうです。

極々普通の生活を送っていた山田さん夫妻でしたが、マイホーム購入から10年後、ご主人さんが40歳のとき、起業をしたいと言い出したのです。奥さんは子供のことや老後に不安があったため、当然、猛反対。しかし、ご主人さんは聞く耳を持たずで、会社を勝手に退職。奥さんは協力せざるを得ない状況で、独立起業生活がスタートしてしまいました。

残念なことに、奥さんの不安は的中。ご主人の仕事は鳴かず飛ばずで、収入はサラリーマン時代の半分以下になってしまいました。当然、生活は厳しくなり、節約をする毎日、預金もあっという間に底を付き、生命保険や子供の学資保険までも解約することになってしまいました。そして、ついには住宅ローンも滞納するように。

そのような苦しい生活を何年も続けて来たことで二人の関係は悪化、当社へ相談にいらしたときは、既にお二人は離婚することを決めていました。

これから別々の生活を送る二人にとって、気がかりだったのがマイホームの存在でした。まだ住宅ローンがたくさん残っており、売却して清算したくても、売却できない、いわゆるオーバーローン状態にありました。
すでに住宅ローンを2ケ月の滞納し、銀行からも督促のハガキが送られている状況で、このまま滞納が続けば、いつ競売になってしまうのだろうか? そして、残った住宅ローンはどうなるのか?

妻にも請求されたりしないだろうか? そんな不安を抱えながら、何とか解決できる方法はないか? というご相談でした。

ご相談者の希望

  • 自宅を売却したい
  • 競売だけは回避したい
  • 引越費用を確保したい
  • 住宅ローンから解放されたい

解決のための行動と結果

問題解決

ご主人はこれ以上住宅ローンを返済し続けることは出来ず、自宅は売却したいということでしたので、任意売却を検討。一定の手続きを踏み、りそな銀行の保証会社、りそな信用保証へ任意売却する旨を連絡。結果、任意売却する為の期間として1年をもらい、任意売却活動がスタート。任意売却する為には十分な時間です。

そして、活動開始から2ケ月後、2700万円で購入してくれる人が現れ、引越費用も確保できる形で任意売却に成功することができました。住宅ローンは約300万円残ってしまいましたが、毎月2万円ずつ返済するということで、話がまとまりました。

当初は住宅ローンから解放されたいと言っていたご主人でしたが、結局、自己破産はせず、今後の生活の状況をみながら決めていくことにしました。

そして、山田さん夫妻が一番気にされていた、奥様に借金が請求されないか・・・ということですが、奥さんは連帯保証人や連帯債務者にもなっていませんでした。また、夫婦だったからといって、妻が自働的に夫の借金を背負わされるということもありませんので、何ら奥さんには影響を与えることはありませんでした。

ご相談者の現在

離婚も成立し、現在二人は別々の生活をしておられます。奥さんは、子供の学校区の関係もあり、近くの賃貸マンションに引越し、子供と二人暮らしをしています。これまで勤めていた職場で正社員として採用され、収入も安定的に確保できているようです。

一方、ご主人さんは、これまで同様、自営を続けていきたいとうことで、経費を抑えるために実家のある香川県高松市に引越ししました。

お二人は決して楽な生活を送っている訳ではありませんが、これまでのように必要以上に切り詰めた生活から解放されたことで、前向きに考えることができるようになったと仰られていました。

最後に

離婚によるマイホーム問題は非常に多く、山田さんのご相談は離婚任意売却の代表的な相談内容です。マイホームを購入したときは収入が安定し、何の問題もなく返済はできていました。しかし、収入状況が一変する出来事が起きてしまえば、たちまち支払うことが出来なくなってしまう。

備えがなければ、こういったことは、誰にでも起こることではないでしょうか。住宅ローンを組むということはどういうことかを、あらためて考えさせられる今回の相談だったのではないでしょうか。

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この解決事例の著者

烏丸リアルマネジメント株式会社
代表取締役
矢田 倫基

宅地建物取引士
任意売却コンサルタント
NPO法人 住宅ローン問題支援ネット 理事

これまでに1,200件を超える住宅ローン返済・滞納問題を解決してきた、任意売却のエキスパート。数多くの住宅ローン困窮者を救ってきた面談は「心のカウンセリング」と呼ばれ、関西圏のみならず全国から相談者が後を絶たない。

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