辞職、介護費用で貯蓄がゼロに。毎月20万円の住宅ローン滞納、競売へ...任意売却での全額一括返済を求められる厳しい状況で、身内の援助を得た任意売却リースバックで住み続けに成功

この解決事例の要点

年収1,000万円以上だからできた、毎月20万円の住宅ローン返済。ところが、会社とのトラブルでやむなく辞職。さらには、義父が介護施設へ入所する費用を一部負担せざるを得ず、貯蓄はアッという間に底を...。住宅ローン返済が重くのしかかり、次の職も決まらずで住宅ローンを滞納...そして競売へ。債権者が「残債務を一括返済できる任意売却でなければ認めない」という厳しい状況の中、幸運にも身内の援助を得られて任意売却リースバックの成立。競売の取り下げ、住み続けに成功。

ご相談者について

ご相談者桂阪健司さん(仮名) / 当時 52歳 / 男性
お住まい京都府京都市西京区
物件一戸建て
ご職業無職
ご家族構成妻、子(高校3年、中学3年、小学5年)
残債務3,000万円
ローン債権者京都銀行(京都信用保証サービス)

ご相談の時期

桂阪さんが当社へ相談にいらしたのは、競売の入札まで残り1ケ月ほどの時期でした。もちろん、それまで何もされていなかったのではなく、とある弁護士事務所で個人再生の検討されていました。しかし、「安定した収入を得ていること」が条件であるのが個人再生。次の就職先が決まらない桂阪さんはそれに頓挫し、今の状況に至ってしまいました。

競売の入札が始まる1ケ月前という時期は、競売に参加する不動産会社などが頻繁に自宅に訪ねて来る時期でもあります。その影響で、桂阪さんの奥さまもとても強いストレスを感じてらっしゃいました。

ご相談内容

桂阪さんの住宅ローン返済が困難になったしまった理由は、仕事を辞めたことによる収入減少と、親の介護に伴う出費でした。

桂阪さんがマイホームを購入したのは今から15年前。ハウスメーカー施工の注文住宅を7,000万円で購入しました。頭金500万円、残りを毎月20万円の返済で住宅ローンを組みました。これだけ高額の返済ができたのは、当時、桂阪さんは保険会社に勤務しており、年収は1,000万円を超えていたからです。

それから十数年後、生活状況が変わる出来事が起きました。退職です。とあることが原因で会社とトラブルとなり、辞職せざるをえなくなってしまったのです。トラブルは重なるもので、義父さんが介護施設に入所しなければならなくなり、その費用の一部を桂阪さんが負担することになったのです。

収入がなくなったところに大きな出費、これまで貯蓄はアッという間に底を突きました。経済的にかなり苦しくなり、毎月20万円という高額な住宅ローンの返済は当然できなくなりました。

桂阪さんは「再就職すれば、何とかなる」と思っていましたが、なかなか決まらず、とうとう銀行によって自宅が競売にかけれらてしまったのです。
「何とかして、自宅に住み続ける形で任意売却の検討をして欲しい」というご相談でした。

住宅ローンの残債務は約3,000万円、自宅の資産価値も3,000万円。このように残債務と不動産の資産価値が同程度な場合、「債権者は全額返済でなければ、任意売却は認めない」とする傾向があります。つまり、「売却価格 = 残債務でなければ、任意売却はも認めない」ということです。その通りになるとすれば、住み続けるためには3,000万円以上もの投資をしてくれる投資家を探さなければなりません。とは言え、仮にそのような投資家を見つけられたとしても、家賃は20万円程になります。当然、その家賃ではこれまでの住宅ローンの返済額と変わらないので、払える見込みはありません。現実的な解決策ではないのです。

ですので今回、桂阪さんがそのまま自宅へ住み続けるための任意売却を成功させることは、かなり難しいと予想されました。

ご相談者の希望

  • 今の自宅に住み続けたい

解決のための行動と結果

債権者と任意売却についての協議を開始。住宅ローンの残債務3,000万円、自宅不動産の資産価値3,000万円。やはり、債権者は「全額返済でない限り、任意売却は一切認めない」という返答でした。

万事休す、これまでか...と思いきや、何と桂阪さんの身内の方が任意売却の協力を申し出てくださったのです。その協力とは、600万円の援助金です。残債務3,000万円には届きませんが、足りずは投資家の協力を得られれば何とかなりそうな状況となったのです。

早速、協力いただける投資家探しを開始し、家賃12万円で2,400万円を投資してくださる方が現れました。身内による協力金600万円と投資家による投資金2,400万円、合計3,000万円を準備することができたのです。

そして、ご相談から3週間後。無事決済は行われ、競売を取り下げることができました。

住み続けるための任意売却リースバックは、債権者が認める任意売却価格、そして、投資家が投資家可能な金額、さらには、ご相談者が支払い可能な家賃、この3つが揃ってはじめて成立、成功します。一般的な任意売却と比べ、住み続けるための任意売却リースバックの成功率が下がってしまうのは、この3つを揃えることが難しいことにあります。

しかし、今回は身内の方の600万円もの協力によって、成功させられました。さらに、桂阪さんはその身内の方が経営する会社で従業員として働かせてもらえることも決まったのです。何とか生活再建できる環境を整えることができましたが、家賃12万円と援助金600万円の返済は、決して簡単なことではありません。生活再建できるかどうか、それは桂阪さんのこれからの頑張りにかかっているのではないでしょうか。

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この解決事例の著者

烏丸リアルマネジメント株式会社
代表取締役
矢田 倫基

宅地建物取引士
任意売却コンサルタント

これまでに1,200件を超える住宅ローン返済・滞納問題を解決してきた、任意売却のエキスパート。数多くの住宅ローン困窮者を救ってきた面談は「心のカウンセリング」と呼ばれ、関西圏のみならず全国から相談者が後を絶たない。

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