高齢者の不動産売却「一刻も早く介護施設を探せ!」

この解決事例の要点

ご相談の時期 固定資産税の滞納により自宅不動産に差押え登記が入ってしまい当社へ相談の電話をかけてこられました。岡田さんの自宅は戦前に建てられた古いお家で、老朽化がかなり進んでいました。床が抜けていたり、雨漏り、隙間風など普通に暮らすことなど考えられない状態でした。 そしてご相談をいただいた時期が10...

ご相談者について

ご相談者岡田トシエさん(仮名) / 当時 82歳 / 夫妻
お住まい京都府京都市左京区
物件一戸建て
ご職業無職
ご家族構成なし
残債務税金80万円(京都市左京区役所の差し押さえ)
ローン債権者なし

ご相談の時期

固定資産税の滞納により自宅不動産に差押え登記が入ってしまい当社へ相談の電話をかけてこられました。岡田さんの自宅は戦前に建てられた古いお家で、老朽化がかなり進んでいました。床が抜けていたり、雨漏り、隙間風など普通に暮らすことなど考えられない状態でした。

そしてご相談をいただいた時期が10月、これから冬を迎えることを考えれば、一刻も早く解決しなければならない状況でした。

ご相談内容

自宅へ相談に伺い、私達が席につくやいなや、岡田さんは「早くこのお家から出たい」と毛布にくるまれながらおっしゃられました。それもそのはず戦前に建てられたご自宅はかなり老朽化が進み、隙間風が入り込み、一冬超すことなどとても考えられない状況だったからです。

岡田さんはデイサービスを利用していましたが、入居型ではありませんでした。入居型を求めていたそうなのですが、自宅を所有していたことなどもあり、なかなかその順番が回ってこないでいたのです。

その為、岡田さんは自宅を売却しその売却代金で施設に入ろうと考えました。

しかし、税金の滞納により差押えが入ってしまったことで、売却ができない状態だったのです。また、岡田さんの収入は毎月4万円程の年金収入だけでとても滞納分を支払える状況でもありませんでした。

もうどうすることもできなくなった岡田さんは担当のヘルパーさんに相談したところ、当社の存在を教えてくれたのでした。

ご相談者の希望

  • 自宅を出て介護施設に入居したい

解決のための行動と結果

本格的な冬になる前に施設に入居しなければなりませんでした。早速、自宅の相場調査を開始したところ1,300万円程でした。

しかし岡田さんの自宅は住宅街というよりも別荘地のような場所で不動産の流通性は決して良いとはいえませんでした。相場で売り出すというのではあまりにも時間がかかり過ぎます。そこで価格を1,000万円に下げ、購入者探しを始めました。結果、販売開始から半月、購入者を見つけることに成功しました。

また、税金滞納による差押えも付いていたため、売却金額の中から滞納分を捻出するというかたちで役所から差押え解除の同意を取り付けました。

最終的に自宅の売却により岡田さんの手元に残ったお金は約900万円。このお金を元に高齢者施設探しを開始しました。

結果、自宅近くにある介護施設を見つけることができました。

相談から2ケ月かかりましたが、本格的な冬を迎える前になんとか岡田さんの生活環境を整えることができました。

命の危険性を感じる程の環境から脱することができた岡田さんは、現在、ゆっくりと時間を過ごせる環境の中でおだやかに生活をされています。

実は岡田さんのように介護施設に入りたくても入れないという高齢者はたくさんおられるのです。身寄りもおらず誰に相談したらいいのかもわからず、孤独死という最悪の結末となってしまう方というのも決して少なくないのです。超高齢化を迎える社会の中で私専門家の存在をもっともっと知っていただけるように情報発信していかなければならないとあらためて考えさせられる今回の案件でした。

任意売却からすま相談室へ相談する

この解決事例の著者

烏丸リアルマネジメント株式会社
代表取締役
矢田 倫基

宅地建物取引士
任意売却コンサルタント
NPO法人 住宅ローン問題支援ネット 理事

これまでに1,200件を超える住宅ローン返済・滞納問題を解決してきた、任意売却のエキスパート。数多くの住宅ローン困窮者を救ってきた面談は「心のカウンセリング」と呼ばれ、関西圏のみならず全国から相談者が後を絶たない。

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