連帯保証人と連帯債務者のそれぞれのリスクを教えてください。

どちらも債務を負うという点でその違いはほとんどありません。 しかし、債権者からいつ請求を受けるかという点で異なります。連帯保証人は主債務者が返済することができなくなって初めて債権者から請求を受けます。 それに対して連帯債務者は全員が主債務者という立ち位置になるため、不払いの有無に関係なく支払い時期...

どちらも債務を負うという点でその違いはほとんどありません。

しかし、債権者からいつ請求を受けるかという点で異なります。連帯保証人は主債務者が返済することができなくなって初めて債権者から請求を受けます。

それに対して連帯債務者は全員が主債務者という立ち位置になるため、不払いの有無に関係なく支払い時期がくればいつでも債権者から請求を受けることになります。

実は、このことはこれから離婚をする夫婦にとって、とても重要なポイントになります。
というのも連帯保証人は主債務者が返済することができなくなってからしか債権者から請求を受けないと言いましたが、一般的に住宅ローンの債権者が連帯保証人へ請求をする時期は「代位弁済」という行為が行われた後になります。中にはすでに競売になってしまったあとに請求を受ける場合もあります。

いずれにしても、代位弁済が行われた後というのは、時すでに遅しで、連帯保証人が主債務者に代わって返済しようとしても一括弁済しか受け入れてくれず、競売か任意売却の二者択一となってしまうのです。

一方、連帯債務者は主債務者であるので、返済が滞れば債権者は全員に請求をします。
ですので連帯保証人のように代位弁済されるまで、何頭の手を打つ時間があるのです。

よって、一方が連帯保証人となっている状態で離婚をする場合は、主債務者の返済状況についてどうなっているのかを連帯保証人が把握できるようにしておかなければならないのです。

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この回答の著者

烏丸リアルマネジメント株式会社
代表取締役
矢田 倫基

宅地建物取引士
任意売却コンサルタント
NPO法人 住宅ローン問題支援ネット 理事

これまでに1,200件を超える住宅ローン返済・滞納問題を解決してきた、任意売却のエキスパート。数多くの住宅ローン困窮者を救ってきた面談は「心のカウンセリング」と呼ばれ、関西圏のみならず全国から相談者が後を絶たない。

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