オーバーローン状態での財産分与はどうすれば良いですか?

「オーバーローン」な状態の場合、法律上は自宅は財産分与の対象には含まれません。つまり、財産分与してもお金を受け取れることはありません。もし、住宅ローンの他にプラスの財産があれば、それらから住宅ローンのマイナス分が差し引かれ、残ったプラスの財産が共有財産となって夫婦で分与されます。

住宅ローンがたくさん残っていて、自宅を売却しても完済できない、いわゆる「オーバーローン」な状態の場合、法律上は自宅は財産分与の対象には含まれません。つまり、財産分与してもお金を受け取れることはありません。ちなみに、住宅ローンについては住宅ローンを組んだ債務者、つまり、住宅ローンの名義人が返済義務を負います。

一方、「アンダーローン」な状態の場合は、売却して残ったお金、あるいは、売却すれば残るであろうお金を算出し、それを二等分して分与することが多いです。もちろん、共有持分があればその持分に従って財産分与されます。

ただし、住宅ローンの他の財産、例えば、預金や株、保険証券などのプラスの財産があれば、その財産によるプラスから住宅ローンのマイナス分が差し引かれ、残ったプラスの財産が共有財産となって夫婦で分与されます。住宅ローンの他にプラスとなる財産がなければ、残った住宅ローンの債務については、契約者(主債務者・連帯債務者・連帯保証人)の負担となり、共有財産としての財産分与は行われません。

(参考コラム)
離婚をするのですが住宅ローン返済中です。財産分与で揉めることが多いと聞きましたが、詳しく教えてもらえませんか?

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この回答の著者

烏丸リアルマネジメント株式会社
代表取締役
矢田 倫基

宅地建物取引士
任意売却コンサルタント
NPO法人 住宅ローン問題支援ネット 理事

これまでに1,200件を超える住宅ローン返済・滞納問題を解決してきた、任意売却のエキスパート。数多くの住宅ローン困窮者を救ってきた面談は「心のカウンセリング」と呼ばれ、関西圏のみならず全国から相談者が後を絶たない。

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